おりがみワークショップの会場に並んだ、大小さまざまな折り紙作品。青い龍、ピンクの大きな作品、緑や白の動物などが、8月8日開催のワークショップのチラシとともに飾られている
会場には、これまでPONOで折ってきた作品を並べました。奥に見えるのは、8月8日のワークショップのチラシです。

8月8日、PONOで初めてのワークショップを開きました!

2026年8月8日(土)、PONOにとって初めてとなるイベント「おりがみワークショップ」を開催しました。幼児(幼稚園)から小学生のお子さまと保護者の方を対象に、1部は10:00から、2部は14:00からの2回開催です。

PONOは、函館市本町にある就労継続支援B型事業所です。ふだんは動画編集、音楽制作、写真撮影、デザインといったクリエイティブな作業に取り組んでいますが、地域のお子さまと保護者の方を事業所にお招きするのは、これが初めての試みでした。前回のコラムでお知らせしたとおり、スタッフも利用者さんも、この日をとても楽しみに準備を進めてきました。

当日は、あいにく風邪が流行っている時期と重なってしまい、キャンセルのご連絡も多くいただきました。体調の悪いときは無理をせず休むのがいちばんですので、それはまったく気にしていません。それでも、ご参加くださったみなさまのおかげで、午前・午後の部どちらもとても盛り上がりました!

PONOの室内に机を並べたワークショップ会場。参加者が机を囲んで折り紙に取り組み、エプロン姿のスタッフが横についてサポートしている様子
ふだん利用者さんが作業しているスペースが、この日はワークショップの会場になりました。

午前も午後も、にぎやかな時間になりました

ふだん利用者さんがパソコンに向かって作業しているスペースに机を並べ、この日だけの「おりがみ教室」をつくりました。机の上には色とりどりの折り紙、そして折り方の手順を書いたシート。それぞれの席にスタッフや利用者さんがつき、手元を見ながら一緒に折っていきます。

うれしかったのは、午前の部と午後の部の両方に参加してくださった方がいらっしゃったことです。「もっと折りたい」と、続けて来てくださったのだと思うと、準備をしてきた甲斐がありました! 会場のあちこちから「できた!」という声が上がり、それを聞いた別の席の子が背伸びして覗きにくる——そんな、とても賑やかで楽しいワークショップになりました。

折り紙は、折り目がずれてしまっても開いてもう一度折り直せるのが良いところです。「上手にできること」よりも「手を動かす時間そのものを楽しんでもらうこと」を、私たちはいちばん大切にしていました。

エプロンと名札を身につけた講師が、参加者の隣に立って手元を見ながら折り方を教えている様子。奥のモニターには折り紙を折る手元の動画が映り、その下に手書きの「おりがみ教室」の看板が置かれている
講師を務めた利用者さん。奥のモニターには、折り方の手元を大きく映しました。

講師は、PONOに通う利用者さん。この日は「先生」でした

今回のワークショップで講師を務めたのは、折り紙が得意な女性の利用者さんです。当日は名札をつけて、参加してくださったお子さまや保護者の方の席をまわり、隣で手元を見ながら折り方を伝えていました。

誰かに何かを教えるというのは、自分ができることとはまた別の力が必要になります。どの順番で話すか、どこでつまずきやすいか、いま相手はどこまで折れているのか。目の前の相手に合わせて言葉と手を動かしていく——それを、この日は一日やりきりました。

4日前の8月4日には、函館のコミュニティFM「FMいるか」さんの取材も受け、ワークショップに向けた思いを自分の言葉で話しています。「教える側」に立ち、「地域に向けて話す側」にも立った一週間でした。就労継続支援B型は、体調や障害の状況に合わせて自分のペースで働く力を身につけていく場所ですが、こうした経験の積み重ねこそが、次の一歩に向かう確かな自信になっていくのだと思います。

折り方の手元をモニターに映しました|PONOらしい準備

今回、私たちが準備で工夫したことがあります。折り方の手元を、会場の大きなモニターに映しながら進めたことです。

折り紙は、教える人の手元が小さくて見えにくいという難しさがあります。前の席と後ろの席では見え方も違いますし、「いま、どこを折っているのか」が分からなくなると、そこで手が止まってしまいます。モニターに手元の動画を大きく映しておけば、離れた席からでも同じ動きを見られますし、必要なところで止めたり、もう一度見返したりもできます。

加えて、折る順番を写真とイラストで並べた紙の手順シートも用意しました。動画は「動き」が分かり、紙のシートは「全体の流れ」が一目で分かる。人によって分かりやすい伝わり方は違うので、手がかりを二つ用意しておく、という考え方です。

「どう見せれば伝わるか」を考えることは、PONOがふだんの作業でも大事にしていることです。ショートムービーや架空の商品CMを制作してきた経験が、今回はそのまま「子どもたちに折り方を伝える」ことに使われました。モニターの下には、手書きの「おりがみ教室」の看板も。ふだんの作業で身につけた力が地域の方に直接届くかたちになったことは、私たちにとってもうれしい発見でした!

机の上に広げられた折り方の手順シートと、緑色の折り紙を折っている参加者の手元。奥にはアンケート用紙も置かれている
折る順番をまとめた手順シート。参加者のみなさまにはアンケートにもご協力いただきました。

会場には、これまでに折った作品を並べました

受付まわりには、PONOでこれまでに折ってきた作品を並べました。青い龍、大きく広がるピンクの作品、白い動物たち、そして小さな鶴やカエル。同じ「折り紙」でも、一枚の紙からこれだけ違うかたちが生まれるのだということが、並べてみるとよく分かります。

「これ、一枚から折ってるの?」と驚いてくださる方も多く、作品を前に足を止めてくださる時間が、そのまま会話のきっかけになりました。見て「やってみたい」と思い、席についてご自分の手で折ってみる。その流れが自然につくれたのは、今回の会場づくりでうまくいった点だったと思います。

白い折り紙で折られた動物や鶴の作品を近くから撮影した写真。背景には色とりどりの折り紙作品がぼんやりと写っている
白い紙だけで折った作品たち。折り目の陰影で、かたちが立ち上がって見えます。

ご来場プレゼントの「かわいいイカ」もお渡ししました

ご来場いただいたお子さまには、事前にお知らせしていたとおり、折り紙で作った「かわいいイカ」とお菓子をお渡ししました。イカは、色や柄のちがう折り紙で一つひとつ手づくりしたものです。イカの街・函館らしいモチーフということもあり、「かわいい!」と喜んでいただけました。

こうした来場プレゼントも、利用者さんが少しずつ折りためてきたものです。当日その場で楽しんでいただくだけでなく、おうちに帰ってからも飾っていただけたらうれしいなと思っています。

ワークショップ会場の全景。手前の机で参加者が折り紙に取り組み、奥ではPONOのスタッフが見守っている様子
スタッフも利用者さんも一緒になって、当日を支えました。

次回のワークショップは、利用者さんと一緒に考えます

会場では、参加してくださったみなさまにアンケートへのご協力もお願いしました。いただいたご意見は、これからのイベントづくりにそのまま活かしていきます。

次はどんなワークショップやイベントをするか——これから利用者さんと一緒に考えていく予定です。PONOには、動画編集、音楽制作、写真撮影、デザインと、いろいろな作業に取り組んでいる方がいます。今回の折り紙のように、それぞれの「得意」を地域の方と分かち合える機会をつくっていけたらと思っています。

今回ご参加いただいたみなさま、本当にありがとうございました! そして、準備からお手伝いまでしてくれた利用者のみなさん、お疲れさまでした!

地域にひらくことが、次の一歩につながります

今回のワークショップを終えて、あらためて感じたことがあります。それは、事業所の扉をひらくことそのものに意味がある、ということです。

「就労継続支援B型」という制度は、名前だけではどんな場所なのかが伝わりにくいところがあります。けれど、実際に事業所へ足を運んでいただき、利用者さんが折り紙を教える姿を見ていただければ、その距離は一気に縮まります。「支援される人」という一面だけでなく、得意なことを人に手渡せる一人の作り手として、目の前で会っていただけるからです。今回のような機会を重ねていくことが、地域のなかでPONOを知っていただく、いちばん確かな方法だと考えています。

PONOの作業と、通い方について

PONOでは、動画編集、音楽制作、写真撮影、デザインといったクリエイティブな作業に取り組んでいます。作業のペースは一人ひとり違って構いません。今回のように人前で教える役割に挑戦する方もいれば、編集だけ、デザインだけを担当する方もいます。得意なことから始めて、少しずつできることを増やしていく——その積み重ねが、一般就労に向けた力になっていきます。

「クリエイティブな作業は未経験だけれど興味がある」「まずは雰囲気だけ見てみたい」という段階でのご相談も歓迎しています。見学の日程が決まっていなくても、空き状況や作業内容だけ先に聞いていただけます。函館市内・近郊にお住まいで、通う場所を探している方は、どうぞお気軽にお問い合わせください!

関連ページ

※次回のワークショップの開催予定は、決まりしだいこのサイトのコラム・お知らせと、PONOのインスタグラムでご案内します。

※本記事に掲載している写真は、撮影時に本人・保護者の方の許諾を得て撮影・掲載しています。ご参加いただいた方のお顔および名札のお名前は、加工のうえ掲載しています。掲載の取り下げをご希望の場合は、PONOまでお問い合わせください。